プロレス好きは、だいたい友達!

プロレス好きが高じて、柔術、グラップリングに取り組む筆者が、プロレスの見方、知識、哲学を綴ります。全人類がプロレス好きになることが目的です。

G1クライマックス開催ということで、15年前の新日本の日本武道館大会を振り返る

3連休も終わり。今年が始まって10日ほどが経ちました。

いかがお過ごしでしょうか?

 

さぁ、新日本プロレスの2018年の年間ビッグマッチの日にちと会場が発表されました。

特に、「G1クライマックス日本武道館3連戦」これに驚いた人は、私含め多いのではないでしょうか?

 

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G1クライマックスといえばご存知プロレス界の夏のビッグイベントです。

連日に渡ってシングルマッチを繰り広げる真夏の過酷なリーグ戦で、過去様々なスターが生まれ、多くのドラマが誕生しました。

確かK-1が、新日本のこのG1をヒントにワンデーのヘビー級グランプリを考案したといわれている、と記憶していますw(なんだこの表現は)

 

あなたの、G1でのベストバウトは何の試合ですか?

 

そんな真夏の祭典のG1といえば「両国国技館」で行われることが慣例です。

2014年に決勝が西武ドームで行われたことはありましたが、第一回から最終局面は常に常に両国国技館で戦われました。第一回の際は、蝶野正洋が優勝を決めた瞬間に無数の座布団が国技館を舞ったのです!

 

江戸東京博物館の横にあるお相撲さんの聖地は、プロレスの聖地でもあるわけです。

 

なので、日本武道館3連戦というのは前代未聞、G1が日本武道館で行われるのは物凄く珍しいことなのです。今から日程を押さえておく必要があるのかもしれません。

 

さて、このG1が開催されるのもそうですが、新日本の日本武道館大会というのは本当に久しぶりの響きでありまして、15年ぶりと書いてありましたね。

 

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15年前って、何していました?

 

15年前・・・あなたは何をしていたでしょうか?

 

2003年6月13日、新日本プロレス日本武道館大会は、今の新日本、いや今のプロレス界に繋がってる部分も多く、後から振り返るとターニングポイント的な興業でありました。

今回は、15年前の日本武道館大会を振り返ってみようかなと思います。

15年前ですから、写真もないことが多いので、伝わりにくい部分ももしかしたらあるかもしれませんが、できるだけ詳細に届くように努めます。

 

・2003年の日本武道館への流れ

まず、この年を象徴したのが、高山善廣が年始の1月4日東京ドームでかつてアントニオ猪木が保持していたNWFのチャンピオンになったことが挙げられます。

 

当時のIWGPのチャンピオンは永田裕志

5月2日の東京ドームでIWGPとNWFの統一戦が行われ、勝利した高山は2冠になりました。

 

 6月の大阪でまずは天山広吉を相手にIWGPのベルトを防衛。

休む間もなく日本武道館大会でNWFの防衛戦に臨んだのでした。

 

そのほかの流れとしては、当時の新日本を席巻していた「魔界倶楽部」。その魔界4号としてマスクを被って試合を行っていた柴田勝頼が永田へ宣戦布告。この武道館大会でシングルマッチが組まれました。

 

そして、あの選手が、新日本プロレスに14年ぶりに参戦したのでした!

 そのあたりをピックアップ!

 

1.高山善廣vs中邑真輔

実況の辻よしなりさん曰く「エベレストよりも高いところに位置する男」として、

当時のマット界を闊歩していた高山。

 

その高山の王座に挑戦したのが、当時スーパールーキーとして新日本の未来を背負うと期待されていた中邑真輔でした。他のヤングライオンと違うのは、今でいうMMAの試合もこなしていたことでした。破格の扱い、そして異例の速さでタイトル戦まで漕ぎつけました。

この試合は、まさに高山善廣の「潰し」「怖さ」が全面に出た試合でした。

 

この試合を象徴する場面は開始まもなく。

中邑がタックルに入ったところに高山の破壊力ケタ外れの膝蹴りが正面からぶつかったのでした・・・

当時、ワールドプロレスの放送でテレビで観ていてもその音がはっきりわかる音量で、鈍い音が鳴りました。

 

MMAの試合では完全に試合終了になる一撃でしたが、それでも向かってくる中邑に

高山はまさに鬼となり、容赦なく中邑を叩き潰しにかかりました。

 

実況のGKこと金沢克彦さんは「高山は本当にプロレスの洗礼を浴びせていますね。

総合格闘技だけじゃないんだよ、もっとプロレスは厳しいんだよと」と言っていたのを今でも覚えています。

 

ドンフライを相手に歴史に残る壮絶な殴り合いをPRIDEで演じた高山だからこそ、

それでもプロレスの方が厳しいんだよと中邑へのメッセージだったのか。

この試合は、明らかに他のNWF防衛戦とは違っていました。

 

最後は、エベレストジャーマンで高山の勝利。壮絶な試合の末に、NWFをしっかり防衛しました。この試合で中邑を評価した高山は「俺のところに預けてみろ」という発言をしていて、その後、真猪木軍として外敵側のコーナーに中邑が立ったこともありました。

のちに、IWGP王者になった中邑と、NWF王者の高山の統一戦が行われ、

勝利した中邑がNWFを封印することになったのですが、今現在、世界のマット界を滾らせる中邑の、プロレスに開眼した試合こそ、この日本武道館での高山戦だったのです。

 

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永田裕志vs柴田勝頼

当時、新日本マットの最前線で戦っていた永田に、2003年5月の後楽園ホールで突如噛みついたのは柴田勝頼でした。

今はザ・ストロングスタイルな、ゴツゴツなんですけど色気がある柴田勝頼でしたが、当時はオープンフィンガーをつけて、当時の新日本プロレスで多かった「喧嘩・殺気」スタイルでした。

 

 

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試合はあまりかみ合わず、確かノーコンテストで終わった気がします(すみません定かじゃないです)。昨今ではNEVERのタイトルマッチをかけて激闘を繰り広げていますが、時代によって同じシングルマッチの顔合わせでも様子が変わってくるのは面白いです。これがあるので長年プロレスを見るのが楽しいんですね。

今なお続く関係性の、ある意味スタートだったのかもしれません。

 

 

 

鈴木みのる新日本プロレス参戦!

 

 個人的には、この大会といえばこの試合。

パンクラスミッションとして、鈴木みのるが14年ぶりに新日本プロレスに参戦したのでした。

 

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パンクラスで思うように振るわず、「もう引退か・・」と意識しだした頃に、

最後は同期の佐々木健介と試合をしたいと試合は決まりましたが、まさかの白紙。

そこで手を挙げてパンクラスのリングで堂々と戦った、鈴木みのるの思いを真正面から受け止めた獣神サンダーライガー鈴木みのるは新日本イズムを感じたのでした。

「もう一回、新日本プロレスに参戦したい」

そして、受け身の取れるプロレス仕様の身体に変身し、武道館のリングに登場したのでした。ちなみに合宿の様子も放送されていましたが、これがなかなか面白かったです。

この試合は映像がありました。

 

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この絵がなかなか興味深い。つい先日、髪切りマッチを行った後藤が当時は若手として、ロープを開けていました。時は流れましたね。

 

試合内容も、まだパンクラススタイルな鈴木みのるなんですが、高速のパスガード、

えぐい角度のフェイスロックなど玄人好みな展開で、ロープワークをほとんど無し。

 

がしかし、終盤、綺麗なドロップキックを繰り出し、場内をどよめかせたあと、フィニッシュは「逆落とし」というスリーパーホールドからそのまま投げるという荒技。

最近は見なくなりましたが、当時の鈴木みのるの必殺技でした。

 

三冠王者も、プロレス大賞MVPも、棚橋との死闘も、GHC王者も、何もかも。

プロレスラー「世界一性格の悪い男」鈴木みのるはこの日生まれました。

 

 

15年前の新日本プロレス日本武道館大会は主にこのような試合が行われました。

 

 

プロレスファン継続率?

 

企業生存率ってご存知ですか?

新たに起業した会社が数年後生き残っている確率、みたいな数値ですが、

10年存在する会社は約5%ほど。残りの9割以上は無くなる、といわれています。

実に、ほとんどの会社が消える、というデータがあります。

要するに、15年って物凄く多くのものが変わっていくということです。

今は無いものも多いでしょうし、逆に今はあるものもあるでしょうし。

 

その当時、プロレスファンだった人は今はファンじゃないかもしれません。

プロレスファンの継続率ってどのくらいなんでしょうか(笑)

 

その当時から見続けている人にとっては感慨深い部分もあると思います。

そんな記憶を掘り起こす作業は、面白かったです。

こんな時代があったんだと、少しでも知っていただけるきっかけになったら幸いです。

 

日本武道館3連戦、楽しみですね!

新日本にとっては「鬼門」といわれることもある日本武道館で、今最高に勢いのある

新日本プロレスがどんな興業をするのか。

 

 

最後に、高山善廣さんの回復を願って信じています!

もう一度、あの雄姿が見たいです!

こうしてブログを書いていたら、当時の記憶が蘇ってきました。